エフェクト

AfterEffectsのカードワイプの使い方

AfterEffectsのカードワイプの使い方

カードのように分割して、表と裏をひっくり返すように画面転換ができるエフェクトです。トランジションの中では一番パラメーターが多いです。以下の動画で大体イメージが付くかと思います。以下はカードワイプのさまざまなパラメーターを変更して動かしてみた動画です。

 

 

設定する項目が多いので要点を覚えておきましょう。カードの設定と、3次元空間の設定の部分を分けて考えると理解しやすいと思います。それではパラメーターを確認してみましょう。

 

カードワイプのパラメーター

カードワイプのパラメーター

変換終了

これにキーフレームを作成することで画替わりさせることができます。

 

変換の幅

変換の幅の変更

カードが反転する幅を設定します。

 

背面レイヤー

切り替えて表示させたいレイヤーを指定します。カードの裏面に反映されます。

バンプマップやGradient

ワイプを行うためのレイヤーを指定します。「ソース」を選択するとレイヤーにかかっているエフェクトとマスクは無視され、元イメージを使用します。「マスク」を選択するとワイプ用レイヤーにかけているマスクも反映されますが、エフェクトは無視されます。「エフェクトとマスク」を選択することでこれら全てを同コンポジション内で反映させることができるようになります。

 

行と列

行と列

カードの並べ方の規則を設定します。下の「行」と「列」のパラメーターに影響します。【独立】は行・列をそれぞれ別々に数値を設定することができ、【列が行に従う】は行のみ数値入力が可能になり、列はその行の値を共有します。

縦のカードの枚数を設定します。

横のカードの枚数を設定します。

 

カードスケール

カードスケールとは

一枚、一枚のカードの大きさを変更します。1.0より小さいとカードとカードの間に隙間が生まれます。逆に大きいとカード同士でズレが生まれます。

 

反転の軸

反対の軸

カードを反転させる際の回転の軸を設定します。【ランダム】はX,Yの軸のどちらかにランダムに振り分けられます。

反転の方向

反対の方向

軸にとって【正】となるプラスの向きか、【負】となるマイナスの向きどちらに反転するかを設定します。【ランダム】は正、負のどちらかにランダムに振り分けられます。

反転の順序

反対の順序

トランジションが行われる方向を設定します。【グラデーション】を設定すると、下のグラデーションレイヤーで指定するイメージの明度の低い方から高い方へと反転を始めます。

グラデーションレイヤー

グラデーションレイヤーとして使用

反転に使用するレイヤーを指定します。上の画像は動画中に使用したグラデーションレイヤーです。

タイミングのランダム度

反転するタイミングがランダムにずれます。値が0の場合はこれまで設定した規則通りに反転します。

ランダムシード

同じ設定でもバラつきを持たせます。使いまわしのごまかしなどに使用します。

 

カメラシステム

カメラシステム

カメラの設定をします。選択するものによって下で扱えるパラメーターの種類が変わります。【カメラ位置】はカードワイプ内でカメラを使っているかのように、3次元的に表示してくれます。カメラの回転と位置を変更できます。【コーナーピン】は四隅の位置を設定できるようになります。【コンポジションカメラ】はタイムラインに配置したカメラを使用したい場合に選択します。

 

カメラシステムで【カメラ位置】を選択した場合

X、Y、Z回転

レイヤーではなく、カメラの回転を設定します。

X、Y、Z位置

レイヤーではなく、カメラの位置を設定します。

焦点距離

カメラレンズの口径と同じで画角が変わります。値が小さいほど広角になります。

トランスフォーム順序

カメラ位置のトランスフォーム順序

レンダリング時のパラメーターの変更の順番を指定します。順序が変わるとレイヤーの表示される位置が変わります。

 

カメラシステムで【コーナーピン】を選択した場合

左上、右上、左下、右下隅

コーナーピンエフェクトと同じで、四隅の座標を設定します。

自動焦点距離

自動で焦点距離を設定します。これにチェックを入れると下の焦点距離の値によって制御ができなくなります。

焦点距離

カメラレンズの口径と同じで画角が変わります。値が小さいほど広角になります。

 

照明

ライトの種類

証明のライトの種類

【ポイントソース】はポイントライトと同じで全方向に光る点光源です。【離れたソース】は設定した位置から一方向へと照射する平行光源です。【最初のコンポジションライト】はタイムラインに配置した一番上にあるライトを使用するようになります。ライトの色や強度などもライトレイヤーで設定した値が反映されます。

ライトの強さ

ライトの光の強度を設定します。

ライトのカラー

ライトの色を設定します。

ライトの位置

ライトのX,Yの位置を設定します。

ライトの奥行き

ライトのZの位置を設定します。

アンビエントライト

ambient(環境の)という意味で、環境光の影響としてカードの影の明度を調整することができます。

マテリアル

カードの質感設定ができます。

拡散反射

カードの素材による光の反射具合を設定します。

鏡面反射

カードの光沢感を設定します。

ハイライトのシャープネス

ハイライトの範囲を調整します。

 

X、Y、Z位置の変位

動画の後半でカードがグラグラと動いていたと思います。あれがカードの変位の設定によって生成された動きです。

変位量

カードが動く量を設定します。変位量が0.0以外の時に動きます。

変位速度

カードが動くスピード(頻度)を設定します。

X、Y、Z回転の変位

回転の変位

位置はグラグラでしたが、回転はペラペラと軸を固定して変位します。

変位量

カードが動く量を設定します。変位量が0.0以外の時に動きます。

変位速度

カードが動くスピード(頻度)を設定します。

 

いかがでしょうか。他のトランジションより詳細に設定できるので別格な気がしています。ぜひ活用してみてください。