今回はタービュレントノイズと呼ばれるエフェクトについて紹介します。霧や雲といった複雑なフラクタルを生成します。時間の経過とともに形状を変化させることが可能です。以下の動画ではタービュレントノイズを使って地球を作成してみました。
フラクタル(fractal)とは幾何学の概念です。複雑に見える図形の性質を指します。
似たエフェクトにフラクタルノイズがありますが、タービュレントノイズの方がパフォーマンスが高いとされています。しかしながら、タービュレントノイズにはサイクル展開のパラメーターがないのでループ処理を行う場合にはフラクタルノイズの使用をオススメします。平面レイヤーにかけて使うのが一般的です。
タービュレントノイズのパラメーター
他のエフェクトでも見かけるパラーメーターが多いので扱い方は簡単だと思います。Turbulentは大荒れ・乱流、Displaceは変位するという意味です。タービュランスのオフセットやサブ設定はエフェクト名に基づいたパラメーターだと言えます。
フラクタルの種類
エフェクトを適用後はまずフラクタルの種類を選びましょう。特にルールもないので以下の画像を参考にお気に入りの形状を見つけてみてください。
【反転】にチェックを入れることで全く形状の違うフラクタルに変化させることができます。
ノイズの種類
選択したフラクタルをもとにして生成するノイズの種類を選択します。ノイズ自体の形状を変化させます。
オーバーフロー
フラクタルノイズのグレースケールのレベルのうち0.0~1.0から溢れる値をリマップする方法を選択します。
クリップ:0以下を黒、1以上を白とします。
ソフトクランプ:0~1に値を収める。そのためコントラストが低く、ぼやけた印象になります。
ラップバック:溢れた部分をまた頭から巻き返す。そのため白と黒の境目がくっきり残ります。たとえば1.1は0.1にリマップされます。
HDR効果を使用:溢れてもカラー値をそのまま利用します。
トランスフォーム
回転・スケールなどを用いてフラクタルの形状を変化させます。タービュランスのオフセットによって移動させることが可能です。【遠近オフセット】は複雑度が1以上の時に意味を成します。複雑度の数値によるノイズレイヤーの重なりが複数になることによって複雑なノイズが生成されるようになります。
サブ設定
複雑度で設定したノイズレイヤーの設定をします。
展開
角度に応じてフラクタルの模様に変化を及ぼします。
【タービュランスの強さ】は値を大きくすることでノイズの変化量が増加します。
【ランダムシード】で分布をばらつかせます。
タービュレントノイズのパラメーターに慣れてしまえば、フラクタルノイズも扱えるようになります。
フラクタルノイズの「サイクル展開」についても別ページで紹介していますので覗いてみてください。